奥深き馬の蹄の世界を知り、ファンタジックな馬車でヴァージンロードを。
先日放送された「My Story My Life#7」はご覧いただけましたか?この番組で出演された河埜龍也さんは装蹄師というお仕事をされていましたよね。装蹄師とは馬の蹄に蹄鉄を打つ技術者のこと。私たちの生活の中ではなかなか出会わない珍しい職業ですよね。今回はそんな奥深い装蹄師のお仕事や河埜さんが働く職場について深掘りしていきますよ!
馬のパフォーマンスを最大化させるキーパーソン「装蹄師」

現代の馬にとって蹄鉄はとても重要な役割を果たしています。競走馬であれば時には約70kmものスピードで走り、サラブレッドが全力疾走すると、1個の蹄には約1.5tもの負荷がかかると言われています。そこで重要な役割を担うのが蹄鉄です。そんな大きな力が無理な方向に作用したりすれば、捻挫や骨折などの事故につながってしまいます。そんな事が起きないように、脚元にかかる力を絶妙にコントロールするのが蹄鉄を扱う装蹄師の仕事なのです。競走馬や馬術競技などで非常に重要な役割を担っています。

そもそも馬と人間の歴史は非常に長く、家畜化されたのは紀元前4000年前といわれています。その後運搬や農耕で馬が使われるようになると、野生の時に比べ馬にかかる荷重が大きくなります。したがって、蹄が伸びるのに対し、削れる量が増えてしまい、馬の脚の事故やトラブルの原因となってしまったため、古代では革などを蹄に履かせていたと言われています。その後徐々に金属製のものが使われ始め、16世紀ごろになると現代と同等の蹄鉄が使われるようになってきたのです。一方日本では専ら主流だったのが「馬わらじ」で、蹄鉄が使用されるようになったのは1800年代後半でした。その後文明の進化とともに、車や列車が主に運搬の大部分を占めるようになり、馬は競技や競争といったスポーツの分野で使用され、蹄鉄はいわばアスリートのシューズといった役割を担っているのです。

日本で唯一の馬車専門業者「馬車キャリッジプロジェクト」
そんな蹄鉄のスペシャリストの河埜さんが勤務されているのが「馬車キャリッジプロジェクト」。実はこちらの会社日本で唯一の馬車専門業者。主にブライダルを中心にイベントや企業のプロモーションなどに馬車を派遣する事業を行なっているんです。

ブライダルでは福岡の結婚式場「ノートルダムマリノア」(https://www.notredame-marinoa.com)と提携しほぼ毎週稼働されているほどの人気コンテンツとなっているんです。主にサプライズで使用される新郎新婦が多く、まさか馬車で登場するとは思ってもいないゲストは拍手喝采、大いに盛り上がるんだとか。そんな馬車キャリッジプロジェクトの代表を務めるのは貞松和彦さん。

実はこの方、障害馬術で多くの実績を持つ人物。馬車事業は子供の頃からの夢だったんだとか。馬や動物たちと人間をつなぎ、お互いが幸せに過ごせる場所を増やしたいという思いで事業を始められたそうです。スケジュールが合えば日本全国馬車の派遣は行なっているそうなので、興味のある方は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
今回の取材先
株式会社キャリッジプロジェクト
092-834-8828
公式フェイスブック: https://www.facebook.com/Carriageproject/?ref=page_internal